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軽い気持ちで読み始めた寝不足に「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 1」

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何気ない気持ちで読み始めたら大変なことに

ゼロの使い魔を全巻読み終わったので、次は何を読もうかなと思ってスマホのライブラリ(ラノベはSonyのReader Storeで読むことが多いです)を見ていたら、以前購入してそのままになっていた「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」を見つけ、何気ない気持ちで読み始めました。

この作品は「小説家になろう」から書籍化されたラノベ作品ということしか知らないような予備知識で読み始めたのですが、読み始めたらすぐにぐっと引き込まれてしまいました。

小説家になろうで発表されたということは、プロの小説家ではなく、素人の方が書かれた作品のはずです。

正直、そこまで期待していませんでした。

「プロが書いたものの方が面白いハズ」という先入観を持っていたのですね。

しかし、そういった期待はものの見事に裏切られました。

「これは面白い!」という方にです。

設定としては、引きこもりニートが両親の死をきっかけに家から追い出されて、行く当てもないままさまよっていたら、たまたま通りかかった高校生が事故に合いそうになっていたところを助けたら自分が事故に合い死んでしまう、目が覚めたら異世界だったという異世界転送ものによくありそうな設定です。

この作品の特徴となっているのは、「前世のニート時代の記憶を持ったまま転生したこと」です。

しかも、死んだときの年齢ではなく、0歳からの転生です。

引きこもりニートだった前世では、人生をやり直したいと思いながらも、今更できないよと諦めの気持ちを持ったまま死を迎えてしまいます。

その記憶を持ったまま0歳児として生まれてくるので、前世の反省を生かして、あのような失敗を繰り返さないと決心をして努力するようになります。

異世界転生ものにありがちなのは、なぜか主人公がチートと言っていいぐらいの能力を持っていることです。

そういう意味ではこの作品、無職転生も主人公がチートではありますが、最初は単に「前世のひきこもりニートの記憶を持ったまま生まれてきた」だけです。

しかし、この「前世のひきこもりニートの記憶を持ったまま生まれてきた」ことをきっかけに大きな魔術の力を手に入れます。

ここが非常に重要で、「チートの能力を持って転生した」訳ではなく「記憶以外は普通」だが、ニート時代の経験を生かして異世界の魔法力を伸ばす訓練を一人で行うようになります。

生まれ変わった家が比較的裕福で、魔法の本が置いてあった、魔術専属の家庭教師を雇ってもらえたという幸運があり、異世界の言語を学習し、魔法の勉強を始めます。

この魔術を学習していく過程に、非常に引き込まれてしまいます。

最初からチートだった訳ではなく、主人公の試行錯誤によってチートになっていく過程が描かれています。

異世界における魔法がどういうものなのかが分からないまま、自らの努力によって力を伸ばしていきます。

魔法教本を読みながら勉強を進める訳ですが、ここでニート時代のラノベやゲームの知識が生きてきます。

魔法教本の通りに進めようとしたら、ウソが書いてあったり(魔力の量は一生変わらないなど)、書いていないことができてみたり(魔法の無詠唱ができたり)する訳です。

最初からチートだったという訳でなく、自らの努力によってチートになっていく様は、その世界観を読者に伝えつつ主人公の成長物語を描くということを可能にしています。

主人公だけではなく、偶然助けて友人になった近い年の子供も、同じような手順で魔法を学びます。

この子も、主人公と同じように魔法を無詠唱で使えるようになります。

主人公は、今度の人生こそ失敗しないぞという決意で努力を積み重ねていきます。

その試行錯誤に、ラノベやゲームの知識が存分に生かされているのが、読者の心をくすぐります。

あまりの面白さに、読む手が止まりません。

これほどハマるのは、灰と幻想のグリムガル、あとはゼロの使い魔の最終巻以来でしょうか。

無職転生 ~異世界行ったら本気だす~を読む上での注意点

ただ、読む前に注意して頂きたいのが、主人公が引きこもりニートから転生しただけあって、結構ゲスいことです。

魔術を身に付けるため、きちんと努力しています。

まっとうな努力をしているのですが、実の母親だったりメイドだったりにセクハラします。

生まれてすぐの頃は赤ん坊ながらあまりのキモさにメイドから引かれるほどです。

今、50話ぐらいを読んでいるところですが、このゲスいところだったり、性的な表現だったり、残酷な表現は結構多いです。

そのためなのか「小説家になろう」のサイトでは、R15指定(15歳未満の方は移動してください)となっています。

ストーリー自体は非常に面白いのですが、この点については注意が必要です。

とは言っても、それほどきつい残酷表現はありません。どちらかというと、露骨な性的表現の方が多いと思います。

下ネタが気にならない方は、面白く読めると思います。

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