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戦闘シーンをもう少し綿密に描いて欲しかった【聖剣の刀鍛冶 第1巻】

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聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス) 第1巻

物語の設定(世界観)

主人公は、騎士になったばかりの新人女性騎士、セシリー・キャンベルです。
セシリーは、非番の日に街中で暴れている男を見つけて止めにはいります。
始めての実戦で緊張してしまい、暴漢の持つ斧であわやということろで、
不思議な剣を使う男性に助けられます。
この男性が、刀鍛冶であるルーク・エインズワースです。
斧がセシリーに届く寸前でルークによって止められますが、
この斧が切られていることに気が付き
セシリーはルークとルークの持つ剣に興味を持ちます。

この物語の世界観は、中世ヨーロッパの武器と防具を思わせるものです。
ところがルークが使う剣は、「刀」と表現され
片刃で反り返った形状で、刃の部分が波打っていると日本刀を想像させます。
ルークが刀を振るうさまも、武士が日本刀を振るうかのようで、
今まで見たこともなかった立ち合いを目撃し、セシリーは衝撃を受けます。

祖父の代から使っていたという大事な剣が折れてしまったこともあり、
セシリーはルークに刀の入手方法を尋ねます。
ルークが使う刀は、ルーク自身が打ったものと知り、
セシリーは自分に刀を打ってほしいと依頼しますが
ルークは「刀は打たない」と拒否されてしまいます。
それでもあきらめないセシリーは、
ルークに刀を打ってもらうために試行錯誤して・・・
という形で物語は進んで行きます。

この物語で、魔法らしきもので登場するのは、
「祈祷契約」と「悪魔契約」です。
祈祷契約は、玉鋼を使い霊体と反応させることで様々な現象を起こします。
悪魔契約は、自分自身の肉体を喰わせることで悪魔を呼び出します。
ですので、悪魔契約で悪魔を呼び出すと肉体の一部が欠損してしまいます。
人間が使用できるのは、祈祷契約か悪魔契約かになりますが、
悪魔契約で呼び出した悪魔が炎の鎧を作り出したり、氷の矢を飛ばしたり、風を巻き起こしたりと超常現象を起こします。
そういう意味で、この物語に登場する魔法的なものは、祈祷契約と悪魔契約の他に悪魔自身が使う超常現象ということになります。

戦闘の描写に物足りなさを感じた

第1巻では、セシリーとルーク・リサ(ルークの助手の女の子)、魔剣のアリアとの出会いがあります。
また、敵には盗賊と氷の悪魔および火の悪魔が登場します。
こういうラノベ(ファンタジーもの)では、戦闘の描写が魅力の一つとなりますが、
第1巻で描かれた戦闘シーンには物足りなさを感じました。
最初の盗賊との戦闘では、仲間の騎士団員・傭兵とともに盗賊団のアジトを探しに行きますが、
味方でも名前が出てくるのはセシリーとルーク、リサの3人のみです。
他にも仲間は同行しているのですが、名前もなく特徴も描かれていません。
盗賊との戦闘、その後の氷の悪魔との戦闘も、ルークの活躍のみであっさりと終わってしまいます。
第1巻の終盤のクライマックスである火の悪魔との戦闘も、
ルークの活躍と魔剣アリアの能力で幕を閉じます。

ファンタジーの面白さに、戦闘シーンのワクワクドキドキ感は欠かせないので、
特に盗賊との戦闘では、味方のキャラクター設定(どういう性格でどういう特徴を持っているかなど)や
敵の状況(地形や盗賊の配置状況など)をより詳しく描写し、
どのように攻略するのか戦略的な要素も入れて欲しかったです。
魔剣アリアの使用者が主人公のセシリーになりましたので、第2巻以降の戦闘描写に期待です。

この作品はアニメ化、および漫画化もされています。
小説は全16巻ですでに完結していますが、ルークがセシリーに刀を打つのかなど、今後の展開に期待しつつ読み進めたいと思います。

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